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音楽誌評より~ 笠原純子・笠原咸子 ピアノデュオ

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……  ピアノデュオは世界的に夫婦や兄弟姉妹もあるが、母娘2世代の名コンビが関西で生まれたことは快哉。 (関西音楽新聞)

……  叙情的な音景が卓越したピアニズムで表現された。・・さらなるピアノの可能性を求める壮大な楽想に捉えられて痛快だった。 (関西音楽新聞)

……  笠原純子が積極的に音楽をリードし、それに笠原咸子のピアノがうまくかみあっていた。 (ムジカノーヴァ誌)

img058……  親子のデュオの特別な魅力と、それぞれの奏者の特質が明確に届く。上滑りのない地道な運びが好感。中音域の音の質感は、両者さすがに瓜二つだ。音の品格を保つ取り組み。隅々まで小揺るぎもしない安定感は行き届いた準備を伺わせ、レガートな音型の均質感は見事。さらに決して汚れない強音も壮快だ。ここでも表現としては、くどくなることを慎重に避けており、趣味の良い抒情がていねいに現出する。2人の呼吸が、まさしくユニゾンに聴こえるデュオだ。 (音楽の友誌)

img062……  リサイタルはますプーランク「シテール島への船出」と「仮面舞踏会によるカプリッチョ」で軽やかなエスプリ(精髄)に満ちた演奏を披露し、続いて、レーガー「ベートーヴェンの主題による変奏曲とフーガ」で12の変奏とフーガで構成されるドイツの新古典主義的な変奏曲を笠原ピアノ・デュオは熟達した技巧と幅広い表現力によって見事に弾き抜いた。後
半、スペイン出身の作曲家インファンテの「アンダルシア舞曲」が取り上げられ、ピアノ・デュオはアンダルシアの《律動》《情感》《風情》の曲想をそれぞれによく活かして表現した。リサイタルの掉尾を飾る作品として取り上げられたラフマニノフ「組曲第2番」は、力強img056い行進曲風の《序曲》、優雅な《ワルツ》、抒情的な《ロマンス》、軽快さと輝かしさをもった《タランテラ》をピアノ・デュオはまさに全身全霊で弾き終えた。起承転結が素晴らしいプログラム、そして、十数年にわたる笠原母娘の実に情愛に満ちたピアノ・デュオは、ピアノの硬軟の音色を自在に織り込んだ熟成した味わい深い演奏を通してピアノ・デュオの本質を伝え、ピアノ・デュオの一つの理想像を実現した非常に意味深いリサイタルであった。 (ムジカノーヴァ誌)

 

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